鍼灸の安全性について

 鍼灸治療には肺気胸や感染症などの過誤・事故があります。当院はそうした過誤・事故の発生ができるかぎり発生しない対策を行っています。

●中国鍼の場合

 当院の中国鍼治療は、治療開始時にその患者さん専用の鍼をおろし、以降はその鍼はその患者さんのみに用います。

 また、治療後は必ず高圧滅菌処理を行います。これにより鍼経由の感染症のリスクをなくしています。

 気胸については肺がある部位は斜刺(斜めに刺す)・平刺(体に沿って刺す)という技術を用い、鍼先が肺の深さに届かないように治療しています。

●灸治療のやけどについて

 当院では肌に直接すえる形での灸治療は行っていません。

 当院で主に用いている棒灸は、もぐさを硬く固めたもので、肌には直接触れさせず、輻射熱を利用して温めます。火がついている部分はたとえふりまわしても落ちることはないので、燃焼部分の落下によるやけどは心配ありません。

 また、治療時には患者さんの肌の位置に指を置いて、熱さを確認しながら行いますので、近づけすぎによるやけどは防げます。

 臍温灸については、治療時にガーゼと塩をおいた上から温めますので、万が一熱い灰が落ちることがあっても心配ありません。

●鍼あたりについて

 鍼治療はそれまで血流が滞っていた部分に急激に血液が流れたりするので、場合によってはお風呂でのぼせたようなだるさを感じることがあります。これを鍼あたりと言います。

 これは効果の現れの一つで、一定の時間がたって血流が落ち着けば治まるものなので、特に健康について悪い影響をもつものではありません。

 当院の治療は刺激が強めのものが多いので、患者さんの体質によっては鍼あたりがおこることがありますが、その場合は治まるまでゆっくりお休みいただきます。

●中毒性について

 鍼灸治療は薬物は用いませんので、中毒性はありません。よく鍼治療を受けるとくせになると誤解している方がいますが、これまで診てきた患者さんにそういうことはありませんでした。

 ただし、体が鍼治療を受けると楽になることを覚えると、鍼を受けたくなるということはあるかもしれませんが、それで禁断症状のようなものが起こるわけではありませんのでご安心して治療を受けてください。