「つまった通り道」は、正しい方法で早めに復旧するべき

 『黄帝内経』霊枢・根結第五に「一日一夜五十営」とあります。これは人間の気血の運行は一日のうちに全身を50周するという意味です。

 『八十一難経』ではこれをもうちょっと詳しく解説していて、人の脉は一呼吸で六寸進み、一日に13,500呼吸=81,000寸進みます。一方人の脉は一周で1,620寸、81,000寸で50周することにまります。

 もちろん人の呼吸数は、個人によってもその日の過ごし方によっても、あるいは心理状態によっても変化するのでこの数字通りにいくわけではありませんが、とりあえず目安として人の気血は一日に50周ぐらいするということです。

 では、経絡のどこかに滞りがあるとどうなるか?例えば1箇所気の通りが悪くなっている場所があるとすると、一日のうち50回滞るということになります。10日だと500回滞ります。

 こうして、何らかの方法でその滞りが解消されない限り、気血の停滞はつもりに積もっていきます。場所によって決壊したり、完全に閉塞したりということになっていきます。

 だから気血の停滞を解消するのは早ければ早いほどいいわけです。

 その方法としては按摩・鍼灸・中薬などいろいろありますが、滞りをなくさずに全体の流れだけよくしてしまうというのはよろしくありません。それは例えば道路の側溝につまりがあるのに上からじゃんじゃん水を流すようなものです。そんなことをすれば、水が溢れて道路に流れるだけですね。

 間違った治療をすればそういうことが起こるリスクもあります。だからこういうのは知識が無い素人、つまりは無免許の整体師やリフレクソロジストと言った連中が手を出てはいけないんです。

 また、有資格者の治療であっても、表面を刺激すれば経絡の通りが良くなるなどという、中医学的に見れば根本的に間違っている理論で治療を行う日本の一部の流派も、やるだけ無駄だと言えます。