クコの実は食べてはいけません

 日本で薬膳料理だなどと言いはっているもののほとんどは、料理に生薬をまぜてみました程度のもので、一食ぐらい食べても大して薬効などないかわりに、体を損ねることもないのでまあ食べたいならば食べればいいと思います。

 ただ気になるのは、スープとかスイーツ(笑)に大抵枸杞の実が乗っかってるということです。

 枸杞の実、生薬名としては枸杞子ですが、性質は苦・寒で効能は滋腎潤肺です。つまり滋陰の効能を持つ生薬で、乾燥タイプのアトピーや、肺陰虚による空咳、肺・腎陰虚による喘息などをやわらげるには有効です。

 しかし、水分代謝が悪くて湿邪が停滞しているような人や、陽虚による冷え性などがある人にとっては症状を助長する毒になります。

 だから枸杞子が乗っかってるスイーツ(笑)などは人によっては薬膳どころか毒膳です。

 さて、陰虚による乾燥や虚熱などの症状がある人には枸杞子は薬になるわけですが、私は師匠から枸杞子は効果が強いから直接食べたりしてはいけないと教わりました。

 留学中に中医学のご指導をいただいた先生は、冬場は枸杞子を何粒かビンに入れて、お湯を注いだものを飲んでいました。枸杞子から効果を得るにはその程度で充分なんです。

 合っている人にとっても、実をそのまま食べたりするのは強すぎて毒なわけですから、合ってない人が食べたら相当悪影響があるでしょう。

 とはいっても、幸い、薬膳料理と言い張る料理を食べに行くような人は、一食食べれば体にいいことをしたつもりで満足する程度でしょうから、そのときに何粒か食べてもそれほど大きく害にはなるまいと思われます。

 ただし、継続して食べるようなことは避けるほうがいいです。