GERD(胃食道逆流症)

 GERD(胃食道逆流症)の主症状は胸やけ・胃酸の逆流・食欲不振など。その他にせき・貧血などをともなうこともあります。

 これらの症状は中医学では主に「胃気上逆」で説明できます。胃気上逆の主な症状は食欲不振・胃の痛み・吐き気・嘔吐・げっぷ・しゃっくりなどでGERDの症状と一致します。

 では胃気上逆の原因はなにかというと非常に多岐にわたります。その中で主だったものを挙げると、外気や冷たい飲食物などといった外部からの冷えが直接胃に入ったときや飲食の不摂生による胃の機能低下、過度に思い悩んだりすることによる脾気の虚などです。

 脾と胃は表裏をなし、胃は脾気によって活動しているので脾気が弱れば胃の働きも悪くなります。例えば脾気虚になると食物から全身に送るための栄養を取り出す運化機能が低下します。脾の運化機能が低下すると胃の機能も低下するので消化吸収が悪くなり食欲もなくなっていきます。

 また脾は吸収した栄養を肺に送る「昇清」、胃は不要なものを腸に送る「降濁」それぞれの機能でバランスをとっていますが、脾の昇清作用が低下すると胃の降濁作用も低下し、さらに脾による胃気の制御が効かなくなると胃気が上昇してげっぷや胃酸の逆流が起こります。

 さらに脾は血液を血管内に正しく運行させる「統血」機能ももつので脾気が弱ると血液が正しく運行できなくなり貧血になります。また脾虚は「痰飲」という異常な水分停滞状態を作り出し、それが肺にまで及ぶと肺気の疎通が乱れてせきが出ます。

 このように中医学ではすでにGERDといわれる症状についての研究を積み重ねています。ですから中薬でも鍼灸でも十分に対応可能です。